アトリエで制作する時、子供は何を見ているでしょうか。もちろん、自分のしている事や手元を見ています。然しよく観察すると自分の周りの様子や年上の子供のしている事をよく見ています。しかも、私達と年上の子供との会話の内容もよく理解しているようです。
私達はあまり多くのことを教え込まないようにしています。子供の思考の妨げになるからです。子供は自分のしたい事を環境から学んでいるようです。つまり年上の子供の制作に興味津々。
このことは、子供の絵の変化に表れます。顕著なのは描写する力です。私達は幼い子供に客観描写を教えることはありません。然し4年生くらいになると自分から『デッサンがしたい』と言い出します。『じゃ、やってみる?』と始めると形も陰影も描こうとし、描けてしまいます。これには毎年びっくりです。年上の子供の制作から学んでいるに違いありません。
こどものアトリエでは、クラスの区切りはありますが、教室内では一緒に制作しています。その点が子供にとって魅力的なのだと思います。
制作風景
絵画教室こどものアトリエ
今年は新年早々、大雪が降りました。
"こどものアトリエ"の近所には、大中小いろいろな雪だるまが出現しました。
雪が降れば雪で遊ぶ、作って遊ぶ。時代が変わっても、変わらない子供達の姿があって安心しました。でももっと遊ぼうよー。
こどものアトリエでは昨年の夏から、コンクールに出品する絵を制作しました。
小さなこども達は普段のままの絵ですが、コンクールが理解できる年齢の子供たちは、こちらが要求しなくても本気で絵を描いてくれます。このような時ぐんぐん絵が上達するように感じます。きっと内面が同時に成長しているからなのでしょう。
昨秋は美術大学の推薦入試に3人挑戦しました。あと2週間という頃の頑張りには目をみはるものがありました。そして無事合格。
高校生の面倒をみてくれるのは、"こどものアトリエ"出身の現役美大生や卒業生、その友人たちです。講師をしてもらっています。頼もしいです。
小さな子供たちも、先輩たちに興味津々。
いつかあんな絵が描きたいなーと思っているのでしょうか。ほほえましい光景です。
今年もよろしくお願いします。
青木孝子
絵画教室 こどものアトリエ
2012年になりました。
こどものアトリエホームページをご覧頂き、ありがとうございます。
アトリエは今年も、描きたい、作りたいという子供達で元気いっぱいです。
このごろは、自分の考えたこと、感じたことを、ぐいぐい描く
お子さんが増えてきました。
絵の具の種類も増やし、表現の幅を広げています。
2月に入り、美術大学の受験も始まりました。
デッサン、構成、プレゼンテーションと、幅広く勉強したことの力試しです。
小学生からアトリエに通っていた生徒さんが、大学を受験するとなると
こちらも力が入ります。合格を祈るばかりです。
春は出発の季節、心新たにお子さんも頑張ります。
青木 孝子
絵画教室 こどものアトリエも16年目を迎えました。今年も賑やかにスタートしました。
こどものアトリエには、4つのクラスがありますが、場所や時間の垣根があまりありません。
一つの部屋にいろいろな年齢の子供がいて、それぞれの制作をしています。
小さな人たちのすぐそばで大きな人たちが制作しています。
デッサンや写生をしている上級生の真剣な顔つき、手の動き、だんだん出来上がっていく作品を、小さな人たちはどんな気持ちで見ているのでしょう。
恥ずかしいから近寄れないけど、横目でちらちら見ています。
きっとワクワク、ドキドキしているのでしょうね。
その気持ち、しっかり受け止めて、私たちも頑張ります。
中学生、高校生も腕をあげてきました。成果も上がってきました。もう一息です。
絵画教室 こどものアトリエを
今年もどうぞよろしくお願いいたします
(青木孝子)
絵画教室、こどものアトリエには中学生や高校生もいます。特に中学3年生が多く在籍しています。世田谷区だけでなく、他区からも通って来ています。
そのうち何人かは、将来美術系に進学を希望しているので、今一生懸命デッサンと水彩画の勉強をしています。
土曜日、4時をすぎるころ集ってきて、だんだん賑やかになります。声の大きさなどは小学生の子供たちとは比べ物になりません。それまで元気だった小さな子供たちも遠慮気味。
6時には、アトリエには中学生、高校生、大学生だけになり、それぞれデッサンや水彩、油絵と、制作に没頭。私たちも自然と指導に熱が入ります。小さな子供たちと制作していた時とは態度も一変。厳しい言葉と専門用語が飛び交います。講師の若い先生たちも、デッサンの実技を見せてくれたりと、熱心です。
ここは子供の絵画教室ではありますが、土曜日の夕方だけは、こどものアトリエはまるで美術研究所のようです。
美術好きが集る楽しいひと時でもあります。 (青木孝子)
絵画教室 こどものアトリエ
小菊から大輪まで、一抱えほどある菊の束を大きな花瓶に生けて、皆に写生をしてもらいました。
今回の画用紙は四つ切、いつもよりひと回り大きな用紙を使いました。
ねらいは マッス の表現です。
とはいえ、幼児から小学生までは好きなように描いてもらいました。
然し根底にある、細かい所の描き込みよりも、全体を大きくおおらかに捉える
という絵画表現の大事なポイントは押さえました。 皆頑張りました。
ところで、昨今菊の花はあまり人気がないようでして、準備するのにも手間がかかりました。
町の花屋さんでは1輪350円もしましたし、種類も限られていました。
家々の庭にもベランダにも植えなくなりました。洋花ばかりが目立ちます。
子供達にも馴染みが無くて、お墓に持って行く花だとか、仏壇に供える花、という認識でした。
確かにそうです。
しかし菊にはもっと艶やかな趣もあります。
菊人形などはその典型ではないでしょうか。
乱れ菊 を描きたいと思っても、モチーフを探すのが難しくなりました。
菊の花の風情や情緒が伝わらないのが何とも惜しい気がします。
絵画教室 こどものアトリエ
一昔前なら、ここ世田谷でもクリの木を見ることができましたが、さすがに最近では難しくなりました。
今回のクリは会員のお母様のふるさとから頂きました。
クリのイガはまだ黄緑色で、はっとするほど美しい佇まいでした。
お陰様で、とても良い作品が出来上がりました。
イガに入っているクリを見るのも初めての子供達も沢山います。イガを触ると痛い!ということも知りました。
いきなり食べようとした子がいました。
『クリは茹でたり焼いたりしないとたべられないよ。』
見た目は同じですから、食べようとしても不思議ではありません。
自然からの賜り物を有り難く戴く、という気持ちも子供達に伝えたいとおもいました。
(青木孝子)
少し広く、きれいになった絵画教室に9月、子どもたちが戻ってきました。新しい会員が何人も増えました。
大きなガラス窓を利用してなるべくたくさんの作品を飾ろうとおもいます。出入り口のガラス戸には生徒さん達がデザインしてくれたカラーシールを貼りました。なかなか素敵なアトリエになりました。
このホームページのイラストもすべてアトリエの先生たちの作品です。普段はデザインや工芸、油絵を描いている方々ですが、ホームページのために描いてもらいました。
表紙の額縁の中の絵は時々入れ替えます。生徒さんの作品の中から選びます。お楽しみに。
リニューアル記念にバッジを差し上げています。ホームページの表紙の左上についているイラスト、アトリエのロゴマークですが、これをバッジのデザインにしました。これもお楽しみに。 青木孝子