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こどもの眼差し

 アトリエで制作する時、子供は何を見ているでしょうか。もちろん、自分のしている事や手元を見ています。然しよく観察すると自分の周りの様子や年上の子供のしている事をよく見ています。しかも、私達と年上の子供との会話の内容もよく理解しているようです。
 私達はあまり多くのことを教え込まないようにしています。子供の思考の妨げになるからです。子供は自分のしたい事を環境から学んでいるようです。つまり年上の子供の制作に興味津々。
 このことは、子供の絵の変化に表れます。顕著なのは描写する力です。私達は幼い子供に客観描写を教えることはありません。然し4年生くらいになると自分から『デッサンがしたい』と言い出します。『じゃ、やってみる?』と始めると形も陰影も描こうとし、描けてしまいます。これには毎年びっくりです。年上の子供の制作から学んでいるに違いありません。
 こどものアトリエでは、クラスの区切りはありますが、教室内では一緒に制作しています。その点が子供にとって魅力的なのだと思います。